省エネ Ecology
設備の省エネ対策
昨今の厳しい電力事情から推測すると、今後数年間はこの状況が続くと思われます。そこで空気と水廻りの設備面で省エネ対策できる項目を列挙します。
空調機関連
環境負荷の少ない冷媒(フロン)を使用したインバーター搭載空調機
約20年前までの空調機は現在主流のインバーター式空調機ではない為、負荷の大小にかかわらず常に一定の能力で運転しており、温度の調節はコンプレッサーのONとOFFを繰り返すことで可能としていました。しかしながら、現在ではインバーター化し大きな能力を必要するときには大きな能力を出し、小さくて良い時には小さな能力を出す方式になりました。古い空調機はインバーター搭載機に切り替えることをお勧めします。
新しい冷媒R32は、従来のエアコン用冷媒(R22)に比べて地球温暖化係数が約1/2.7でR410Aに対しては約1/3。冷暖房時のエネルギー効率が高く、R410Aに対して約5%程度効率が良い。
温度設定
エアコンの設定温度を1℃変化させることで約10%省エネになると言われています。季節や天候、時刻などに応じて設定温度のこまめな管理が省エネにつながります。
設定温度の範囲を制限出来たり、一時的に設定温度を変更した場合でも設定温度を自動的に戻して冷やし過ぎや暖め過ぎを防ぐリモコンもあります。
管理室などに集中リモコンがある場合は、手元のリモコンの操作を制限し、スケジュール設定機能で管理できるものがあります。
フィルターメンテナンス
家庭用エアコンのフィルターをはじめ、ファンコイル、エアハンドリングユニット、ロールフィルターなど様々なフィルター類の洗浄により圧力損失が軽減され消費電力の低下や熱交換の効率が高まります。
家庭用掃除機のゴミパックやフィルターを清掃すると、掃除機の吸込みが良くなる事と同じです。
汚れ具合にもよりますが、フィルターだけではなくエアコン室内機本体の熱交換器フィン部分も清掃が必要になる場合があります。
換気関連
全熱交換器(空調換気扇)
全熱交換器オフィスビルや事務所等で換気扇による換気システムの場合、換気による熱のロスが発生しています。その為、全熱交換器特に空調と連動した年熱交換器を設置することをお勧めします。(空調機が古くても全熱交換器を連動できる場合があります。)
全熱交換器とは、排気と給気の熱と湿度両方を交換し、換気の際に捨てられてしまう室内の暖かさや涼しさを再利用しながら換気できる機器です。排気と給気は仕切り版で仕切られているので、混ざることなく換気が可能です。
ダクト・フィルター
換気扇や空調等のダクト内の清掃はこまめに。普段内部を見ることが出来なので汚れ具合は認識しにくいですが、清掃していない為にまったく機能しておらず、電気代だけの浪費になっています。
家庭用掃除機のゴミパックやフィルターを清掃すると、掃除機の吸込みが良くなる事と同じです。
モーター、ベルト
モータ-の異音点検、ファンベルトの緩みによる高音の響き音等テンション調整をする事で省電力と高効率につながります。
水まわり
直結給水
受水槽・高置水槽方式の給水方法から直結給水化。水道配水管の圧力を利用出来る為、省電力化につながる。
<注意>横浜市の場合、市内各所には多くの丘や山等の起伏がある為地域によって水道配水管の水圧が変化します。建物の立地状況によって該当しない場合も有りますので、事前の調査が必要です。
温水便座
温水便座の温度調節やおしり洗浄の温水温度を低めに、もしくは電源をOFFにする。