直結給水

横浜市水道局 高層建物への直結増圧式給水を拡大

増圧ポンプを多段に設置することにより、高層階への直結式給水が可能となりました。

横浜市水道局では、安全でおいしい水を水道管から直接蛇口までお届けするため、直結式給水の普及拡大を推進してきました。

増圧ポンプを多段に設置する直結増圧式給水の新方式(以下「直結多段増圧式給水」という。)について調査した結果、より高層階への直結給水が可能であり、導入のメリットが大きいことから、横浜市水道局ではこの方式による給水装置工事申込を平成23年5月から受け付け、高層建物への直結増圧式給水の拡大を図ります。

水道管から直接蛇口まで増圧ポンプで給水する直結増圧式給水は、受水槽式給水と比べてより安全でおいしい水の供給や省エネルギーの推進、建設費と維持管理費の低減が期待できる。横浜市水道局は、今回の「直結多段増圧式給水」の導入により、これまで15階建て程度までであった高さ制限が無くなった為、より高層の建物への直結式給水が可能となりました。

<各項参考文献: 横浜市水道局ホームページより>

 

直結給水とは?

道路に埋設された配水管と各ご家庭の給水装置(水道設備)を直接つなぐ給水方式。給水装置とは、各ご家庭内の給水管、止水栓及び蛇口などの器具をまとめて呼ぶ場合の名称です。なお、給水装置は皆さまのご負担で設置していただき、維持管理していただくものです。

既設受水槽や高置水槽等を撤去し配水管から水道水を直接各蛇口へ供給するため、水質が安定します。受水槽や高置水槽が不要となり、土地の有効活用・建物の景観が良くなり、さらに今まで必要だった受水槽の衛生管理費・維持管理がコストダウンすることが出来ます。また省エネ的な観点から見ると、水道本管からの水圧を利用できる為、省電力化につながります。

(注意)直結給水方式は、受水槽や高置水槽がない為水道水を貯めておくことが出来ません。そのため、災害時、断水やその他水道工事の際には水道が供給できないので、あらかじめ飲み水等を貯めておく事が必要です。

 

直結多段増圧(加圧)式給水方式

平成23年度から横浜市水道局で採用となった給水方式。これまで200戸15階建て程度の建物までしか対応できなかった直結増圧(加圧)式給水方式の高さ制限をクリアし、また、より高層の建物における受水槽式給水(高置水槽)方式からの切替が可能となりました。


直結多段増圧式給水のメリット

(1) より高層の建物への直結給水
  これまでの増圧ポンプ1段の直結増圧式給水より高層の建物への給水が可能となります。

(2) より安全でおいしい水の供給
  受水槽を経由せず蛇口まで直結式で給水するので、より安全でおいしい水を供給することができます。

(3) 建設費の縮減及び省スペース
  受水槽式給水に比べ給水設備に係る建設費が低減でき、受水槽スペースが不要となるので、スペースの有効利用が図れます。

(4) 維持管理費の低減
  受水槽が無いので受水槽の維持管理費が不要となります。

(5) 電力費の低減及び省エネルギーの推進
  配水管の水圧を有効利用することで、受水槽式給水で使用する加圧給水ポンプより少ない電力で給水が可能となり、電力費の低減と省エネルギーが推進できます。


<注意>横浜市の場合、市内各所には多くの丘や山等の起伏がある為地域によって水道配水管の水圧が変化します。建物の立地状況によって該当しない場合も有りますので、事前の調査が必要です。

 

直結増圧(加圧)式給水方式

中高層の建物は、一定の要件を満たしている場合、増圧(加圧)ポンプを設置することで直結給水できます。
給水水圧に余裕がある場合は、増圧(加圧)ポンプの設置が猶予されることもあります。
この方式では、200戸15階建て程度の建物まで給水が可能となりました。それ以上の高層建物へは、直結多段増圧給水方式を採用します。

<注意>横浜市の場合、市内各所には多くの丘や山等の起伏がある為地域によって水道配水管の水圧が変化します。建物の立地状況によって該当しない場合も有りますので、事前の調査が必要です。

2011年08月01日